マクリーンTシャツ購入

 ジャッキー・マクリーンのコレクターの端くれとしては、コレクションの一環ということで購入。

 着るには若干の勇気が要りそうだ・・・。
 ユニクロは定期的に色んなブランドとコラボしたTシャツを販売しているが、今回はBlueNoteとのコラボだったようだ。

Let Freedom Ring

Let Freedom Ring

Swing Swang Swingin'

Swing Swang Swingin'

 ・・・とユニクロのサイトを確認したところ、マクリーン関連はあと2種類あるようだ。It's TimeとRight Nowか。これはしくじった!買わねば!

ブルーノートレコード」コラボTシャツ 1月24日(月)発売開始
http://www.uniqlo.com/jp/corp/pressrelease/2011/01/012013_ut.html

It's Time

It's Time

ライト・ナウ+1 (紙ジャケット仕様)

ライト・ナウ+1 (紙ジャケット仕様)

冬の札幌に行ってきた

 思い立ち、旅に出ることにした。目的地は北海道。以前から冬の北海道に行ってみたかったのだ。
 中部国際空港。やや曇天。後で知ったが、この後に名古屋周辺では雪が降ったようだ。

 前便の到着遅れの余波を受けて予定より1時間遅れで新千歳空港に到着。JRで札幌市に着く。ホテルにチェックインののち、札幌の大通公園。ここでは2月に開催される雪祭りの準備が始まっていた。

 作業は自衛隊が行っている。

 ちょっとした工事現場のような仮設の足場が組まれている。怖いぞ。

 夕食ののちホテルに戻る。大雪の情報が出ており、名古屋に無事帰れるのか?と若干心配になりつつ、ホテルにてひとまずはゆっくりと温泉に入る。いい宿だった。

 翌日は、まず市街地をぶらり。定番のがっかりスポット時計台。

 北海道庁の旧赤レンガ庁舎。これはいつ見ても瀟洒な建物だ。アジア系観光客が多い。台湾系だろうか。

 さらに郊外に足を伸ばす。JRと徒歩で北海道開拓記念館という博物館を目指す。この場所が小高い丘の上にあり、坂道を登る。次第に雪が降ってきて、あたかも雪山行軍のようになってきた。八甲田山かよ。とはいえ、北海道はパウダースノーなので歩くのはつらくはない。ほどよい勾配の坂道なので、坂の上からスキーで下ってくる地元のおっさんとすれ違ったりする。ここは札幌市内の一般道のはずだが、道ばたでスキーができる環境のようだ。。。

 到着。早速中に入る。北海道立の博物館なので気合いが入っている。これは巨大なエゾマツ。

 アザラシ。

 マンモス。 

 熊出没注意。

 このほか、開拓の歴史とか貴重な資料を堪能。博物館を出る。帰りはさすがに行軍はつらいので、館内で確認したバス時刻表を見て、バスで帰ることにした。
 この後、真駒内の駐屯地や北海道大学などを見学。札幌をたっぷり堪能して帰路に付くべくJR札幌駅に戻る。
 ところが、得意の寝台列車で本州に戻る予定のはずが、大雪で運行中止。やむを得ず他の寝台列車の切符を買い直し、運転中止になった当初の切符は払い戻すことにした。今回の雪は北海道でも珍しいようで、JR北海道全体のダイヤが雪で乱れており、大混乱。

 1時間遅れで乗り込む。正直、運転中止にならなかっただけありがたい。

 列車内は昭和の風景。本当はもっと豪華な列車で優雅に帰るはずだったのだが、残念。

 翌朝、福島県郡山駅で新幹線への振り替え輸送が可能、との案内を受け、乗り換えることにする。
 JR郡山駅構内を歩く。

 しかし、この判断が失敗。この直後にJR東日本の新幹線全体が1時間にわたってシステムトラブルで運転停止。結果論だが、ずっと寝台列車に乗り続けていた方が早く着くことになってしまった。
 何とか東京駅まで付き、東海道新幹線にて名古屋に戻る。交通機関がトラブル続きで大変だったが、帰りに見えた富士山は美しかったし、冬の交通危難の大変さを体感できたということで良しとしよう。

Lazy BirdとE.T.A.

 John Coltraneの「Lazy Bird」とBobby Watsonの「E.T.A.」はコード進行が同じ。

 まずはこちらがJohn Coltrane作曲のLazy Bird。超名盤「Blue Train」のラストに収録された印象的なナンバー。特にサビのメロディなどはハードバップらしい。コード進行冒頭部分はColtrane Changeの初期型を感じさせるもので、演奏はとても難しい。この難曲を軽々と吹ききるトランペットはLee MorganトロンボーンCurtis Fuller。テナーはもちろんColtrane。永遠に聴き継がれるであろう名盤・名演だ。1957年の録音。

 で、こちらがBobby Watson作曲のE.T.A.。80年代のJazz Messengersによる演奏。トランペットは若きWynton Marsalis、テナーはBill Pierce。ソロ先発のアルトがBobby Watson。超高速のソロ、ラスト三管によるソリなど聴き応え十分。Blakey本人のドラムがややヨタれ気味なのはご愛敬。1981年の録音。

 年代からわかるように、元はLazy Birdで、このコード進行を拝借してE.T.A.が生まれた。E.T.A.が単なるコード拝借かと言えばそうではなくて、テンポの大幅な変更による曲調に変更、魅力的なソリの追加など、独自の進化を遂げているように思う。それにしてもこの80年代Wynton Marsalis加入時期のJazz Messengersは本当に素晴らしい。手軽にこの時期のJazz Messengersで入手できるアルバムが少ないのは残念。

Jackie McLeanの作曲

 Jackie McLeanの作曲について語られたことは少ないんじゃないだろうか。ファンの端くれとしては、書いておきたい。

■Dig
 最初に世に出たマクリーンの作曲だと思う。Miles Davisに演奏されて有名になった。
 コード進行は「Sweet Georgia Brown」のもの。16小節+16小節で構成されており、最初の16小節のラスト13〜16小節のメロディがアドリブになっているところはビバップ的。幼なじみで同時期にそんな曲をよく作っていたSonny Rollinsの影響かな、とか考えたりする。
 冒頭のメロディがとてもカッコ悪いんだが、それを差し置いてもビバップの特徴を踏まえた良くできた曲だと思う。
 Dig / Miles Davis収録。

Dig

Dig

■Little Melonae
 Melonaeはマクリーンの娘さんの名前。奇天烈なメロディとモーダルなコード進行が特徴で、現在でもアルト奏者を中心に人気が高い。
 本人はフリーな感じを目指したらしい。進行はAABA。A部分は8小節で、コードBで4小節、コードBbで4小節という進行。B部分はDが2小節、Dbが2小節、Cが2小節、Bが2小節という構成。B部分は当初はメロディなしだったが、後にメロディが付け加えられた。正直、このメロディはカッコ悪いと思っている。入手が容易な盤はやはりMiles。

 ご本人はデビュー盤で録音でこれがオリジナルバージョン。その後いくつかのアルバムで細部を変えつつ録音している。
ザ・ジャッキー・マクリーン・クインテット

ザ・ジャッキー・マクリーン・クインテット

■Minor March
 名のとおりマイナーのコード進行で書かれた曲。Love Me or Leave Meのコード進行だったような。リズムは早い4ビートで、Marchではない。
 決定的な名演奏は、Blue NoteレーベルNew SoilでMinor Apprehentionというタイトルに改題されているバージョン。Donald Byrd、Walter Davis、Pete LaRocaの熱演が光る。

ニュー・ソイル

ニュー・ソイル

 マクリーンご本人の最も熱い演奏は、SteepleChaseレーベルのアルバム「Dr.Jackle」でのもの。ただし曲名が間違っており、冒頭にDr.Jackleというタイトルで収録されている。Dr.Jackleは、ってアルバム名なわけで、そもそも間違えているという豪快な一枚。
Dr Jackle

Dr Jackle

■Dr.Jackle
 で、そのDr.Jackleは、テーマメロディにちょっと面白さがあるけど、正直言って比較的凡庸なFのブルース。1955年のMiles Davisの演奏で有名になった。

Quintet / Sextet

Quintet / Sextet

 これだけだったらおそらく大した注目も浴びることがなかっただろうが、この曲は、その後(おそらくマイルスによって)冒頭部分とラストのメロディを改変され、タイトルも「Dr.Jekyll」と改変されて名盤の誉れ高いMilestonesの冒頭を飾っている。正直、こちらは抜群にカッコいい。

 この二曲を聴くたびに「凡人マクリーン」と「天才マイルス」の格の違いを感じざるを得ない。

Sonny Rollinsのオリジナル三曲

 言わずと知れたビバップハードバップ最後の巨人Sonny Rollins。作曲として特に有名なのは「Airegin」「Oleo」「Doxy」の三曲。なお、オリジナルはいずれも「Bags'Groove / Miles Davis」収録。

Bags Groove

Bags Groove

 以下、各曲について。

■Airegin
 Sonny Rollinsのオリジナルとしていちばん有名なのがこの曲だと思う。タイトルがNigeriaの逆読みというのは有名な話。マイナートニックにマイナーのサブドミナントというブルース風味で、そこからII-V半音転調の連続で繋いだ、という構成の曲。何しろ構成からテーマメロディまでカッコいいので、カバーも多い。
 好みでいえば、今さらだけどWes Montgomeryのバージョン。

The Incredible Jazz Guitar Of Wes Montgomery + 2

The Incredible Jazz Guitar Of Wes Montgomery + 2

 コード進行がカッコいいなあ、と思っていたところ、Lester Youngの「Tickle Toe」という曲とよく似ていることに気づいた。Lester Young本人のアイディアとも思えないので、まあスィング時代によくあるパターンの構成がヒントなんだろうと思う。
 「Tickle Toe」そのものは古い曲なので収録が少ない。下に示したのは最近のアルバム。ほかに、Scot Hamiltonも演奏していたかな。

KC After Dark: More Music From Robert Altman's Kansas City

KC After Dark: More Music From Robert Altman's Kansas City

■Oleo
 タイトルは当時のマーガリンの商品名らしい。構成は「I Got Rhythm」をベースにした曲。コンボジャズ界隈ではコード進行から「Bb循環」と言われていて、「Lester Leaps In 」「Anthropology」などが有名かな。Oleoのメロディとしてはシンコペーションに注目して作られた曲という印象。スタジオでささっと書かれたんじゃないかと想像している。
 コンボのアレンジとして完成させたのはMiles Davis。テーマメロディのドラム抜き・サビでドラム入り、というパターンや、トランペットのアドリブでピアノ抜き・ベース四拍子・ドラム三拍子、ホーンのアドリブ途中に入るリズム陣のアオの手などの様式美はマイルスのBlackhawkがオリジナル。

■Doxy
 Rollinsの三曲の中では比較的地味でカバーも少ない曲。思うにどちらかと言えばカッコ悪いメロディとか、素直すぎるコード進行、短すぎる構成とかが原因なのかも。タイトルは売春婦とかそういう意味合いらしい。
 モダンな解釈として素晴らしいのはBranford Marsalisの一枚。コード進行とかてんで無視して感性のままに演奏してるけど素晴らしい。

Trio Jeepy

Trio Jeepy

iRealBookのアップデートがすごい

 iRealBookはiPhone/iPod Touch向けのアプリケーション。ジャズでよく使われる曲のコード表が900曲くらい載っており、電子媒体らしく転調やらプレイリスト作成やらの機能が充実したすばらしいアプリケーションだ。
 これが今回バージョンアップ。なんとマイナスワン機能が付いた。マイナスワンというのは、ソロの伴奏だけの状態のこと。マイナスワンCDと言って、伴奏だけを収録したCDが存在するのだ。今回これが同時に行えるようになったわけ。具体的には、テンポを指定すると、コード進行に沿ってピアノ・ベース・ドラムが自動で演奏されるようになった。これをアンプにつなぐなりヘッドホンで聴きながらソロの練習が可能というわけだ。
 それだけではない。iRealBookはコード進行入力のエディターも付いているため、900の収録曲以外の曲でもコード進行を自分で作成し、保存しておくことが可能。つまりどんな曲でも入力さえすればピアノのバッキングとウォーキングベースを演奏してくれる・・・。これは本当に素晴らしい。好きなコーラスだけ、ベーシストに嫌な顔されずに(笑)演奏できるのだ。全国のコンボミュージシャンは間違いなく「買い」のアプリケーションと思う。ちなみにピアノやドラムのボリュームも調整可能なため、これらの楽器の演奏者でも使える。

 早速少し前に演奏した曲のコード進行を入れてみた。自動演奏が面白い。どうやら譜面に細工があって、ドラムの合いの手が入るようになっていたり、ベースラインも三連符入れたりで単純に聞いていても飽きさせない。確かに自動演奏なんだが、本当にクオリティが高い。コンボミュージシャンにお奨め。コード進行の曲なら違和感なく聞ける。モードの曲はさすがに厳しいけど。

↓iRealBookのサイト。アプリそのものはiTuneStoreで購入可能。
http://irealbook.net/iReal_Book/Home/Home.html

ライブしました

 ビッグバンドでライブ。曲目は以下のとおり。

・All or Nothing at All
 すさまじく早いアレンジのスタンダード。
・Things Are Getting Better
 Cannonball Adderleyのオリジナル。ここで5コーラスのソロを取った。
・Ceora
 Lee Morganのオリジナル。トロンボーンフューチュアのアレンジ。
・Laura
 スタンダード。Jim Martinのトリッキーなアレンジが面白い曲。
・The First Circle
 Pat Methenyのあたり曲。変拍子かつ雄大な曲想が気持ちいい。一部はここまで。

・Gnosis 2
 北欧のピアニストLars Janssonのオリジナル。しゃれたハードバップという感じ?
・500 Years
 同じくLars Janssonのオリジナル。こちらはラテン。
・When I'm Sixty Four
 ビートルズナンバー。Sgt Pepper's Lonely Hearts Club Bandに収録されているが、ここではコテコテのブルースアレンジ。
・Dreamer of Dreams
 Jim Martinのオリジナルワルツ。軽快かつ美しいメロディが印象的。CDでは渋いトランペッターのコンテ・カンドリがソロをとっていて、そのソロもとてもいい。
・One For Monterey
 Mile Abeneという人のオリジナル。Monterey Jazz Festivalのテーマ曲だったそうな。これもワルツ
。ここまでで第二部
・It Don't Mean A Thing
 エリントンの曲。ここで先発ソロをとったが、大失敗・・・。

以上11曲。楽しみつつも、いつも通り反省点たくさんのライブだった。