ジャズ研の先輩の一人の話

 ふとしたことで検索しているうちに、大学時代の先輩を顔写真入りで発見。外資経営コンサルタントとしてニューヨーク在住、少し前にマネーロンダリングに関する本も共著で出した模様。経歴を見るとイギリスで学位も取ってるな。本当この人だけは突き進んでいる。
 この人、僕にとっては大学の研究室の先輩であると同時にジャズ研の先輩でもあった。非常にクセのある人で、出会ったときから周囲とは全く違う別格の頭の回転をしていた。僕はなぜかかわいがってもらったが、癖が強すぎてあつれきも多く、拒否反応を示す人も多かった。彼のせいで辞めたジャズ研新入部員も複数。
 トランペットのアドリブは絶品で、チェット・ベイカーのように完全に鼻歌をトランペットに置き換えた、歌そのもののアドリブが吹ける人だ。たくさんのアドリブを生で聴いたが、プロも含めて本当にアドリブがすごい、と思った人の一人。吹奏技術は人並みだったが、アドリブに関して言えば、本人さえその気なら間違いなくプロになれたと思う。
 今、僕が彼に会ったとして、果たして雑談して恥じない人生を歩んでいるだろうか?ふと自問する。