お盆に母に聞いたこと、そして今さら気づいたことの個人的なメモ

 本当に個人的なメモで、オチも何もないのでご容赦を。

 生まれつき足に先天的な障害を持っていて、もっとも幼い頃の思い出の一つは、治療のため地元の伊勢から名古屋の大学病院に通っていたことだ。名古屋の病院に通うようになる前は神戸の病院に通っていたらしいが、これはさすがに乳児だったので覚えていない。
 その神戸の病院まではるばる通ったきっかけは、母が伊勢の病院で評判を聞きつけたことのようだ。先天的な障害を持った僕の足を治そうと、足が正しい方向に成長するように、足にギプスをまいて固定する治療をするため、その神戸の病院に月に二回ほど通ってくれていたらしい。僕の乳児時代の写真はすべて両足はギプス付きの写真だ。

 名古屋の病院以降は僕も記憶があるのだが、神戸の病院に通っていたころは知らなかったので、今回の帰省のおりに改めて顛末も含めて知らなかったことを母に訪ねてみた。その一つが今の話。

 その神戸の病院は今でも存在しているようで、母の記憶をもとに病院名を検索してみたら、あっさり見つかった。それで、今度機会をみて、父母とともに行ってみることを提案してみた。孝行とはいえるものではないが、何となく一緒に見に行くのもいいのではないかと思ったのだ。母は神戸については病院までの経路も含めてほとんど覚えていないようだ。今の僕は母以上に神戸の街を知っている。僕の知っている神戸のみどころを紹介して、中華街で美味いものでもおごるのも悪くない、とそう思ったわけ。

 ちなみにその後、神戸の病院に通っている際に、偶然、向かいの席に座った客から、たまたまその方の子供も僕同様の症状を持っていたということで声をかけられ、さらに評判がいい、という名古屋の病院に移ったそうだ。僕は結局その名古屋の病院で一度目の手術のあとに自宅で立ち上がり、幼稚園や小学校に歩いて通い、二度めの手術のあとには遠足も歩き、マラソンも走り、免許もとり、富士山にも登った。

 この文章を書いて思ったが、本当にいろんな人に感謝して、もっと恩返ししないといけないことに改めて気づいた。ここには書いていない、母方の祖父や、親父の話も改めて聞いた。まずい。まったく足りていないじゃないか。