Double Image / Frank Morgan

　秋の夜長に似合う、アルトのFrank MorganとピアノのGeorge Cablesのデュオアルバム。Frank Morganはパーカーのフォローワー。ピアノのデュオということもあり、ちょっとピッチが気になるが、もちろんかなりの腕前。長い間活動を停止していて、80年代から復活した、という存在。このアルバムもそういったアルバムの一つだと思う。
　ビバッパーなので、スタンダードのを演奏しているのはわかるが、珍しいのがショーターの、マイルスとビル・エヴァンスのを演奏しているところ。心意気良しで、ビバッパーとしては内容もなかなか。映画音楽の（ある愛の歌）なんてのも演奏しているが、これは今いち。
　本アルバムは職人同士の会話で成立している。ピアノのGeorge Cablesは的確なサポートは行うが、派手に盛り上げるタイプではないのでその辺を好むかどうかでアルバムの評価は分かれるかもしれない。Morgan、Cablesともにいぶし銀のミュージシャンであり、どうしても地味な印象は否めないわけで、この辺は好みの世界であり、それで構わないと思う。

デュオ~ダブル・イメージ