Samba Do Mar / Dusko Goykovich
旧ユーゴ出身のトランペット奏者Dusko Goykocivichのボサ作品。過ぎ去った夏を懐かしむ今の季節に似合うアルバム。
Goykovichのトランペット・フリューゲルホルンが優しいメロディを奏で、Ferenc Snétbergerによるギターのハーモニーがそれを優しく包む。ボサノバにギターは欠かせないが、本作でも非常に効果的に使われている。
いくつかのオリジナルも素晴らしいが、Antonio Carlos JobimのChega De Saudade(No More Blues)とInsensatez(How Insensitive)の二曲、そして<Danca Comigo>は曲の良さも相まって言うこと無し。特に<Chega De Saudade>は転調がたまらない。
ボサ作品に特有の哀愁感が全編に漂いつつも、決して甘くはならないサウンドが心地よい。どれだけ聞いても疲れない作品。