Autumn in Milano / Miles Davis

 マイルスの60年代のクインテット。ショーターが入団した最初期のライブでブートレグ盤を聴く。データが正しいなら1964年10月11日の録音で、「in Berlin」から続くヨーロッパツアーの録音ということになる。
 「in Berlin」とはレパートリーとして枯葉が重なるが、やはりあのバージョンには勝てない。録音の質も段違い。ところどころテープが伸びてるのか、録音全体のピッチがゆがむところもある。
 どちらかというとミディアムからバラードの曲が多くて、ドンシャンするのを期待するなら不向きだ。ただし演奏のレベルは、当たり前だけどとても高い。
 ショーターが非凡なのは、加入直後のこの時期にすでに倍テンポやら仕掛けて、リズム隊とやりあっているところだ。All of Youの後半で、いつもの逆循環の部分がファンクみたいになるところは特に注目。Joshuaでも咆哮のようなテナー。

  1. Autumn Leaves
  2. My Funny Valentine
  3. All Blues
  4. All of You
  5. Joshua
  6. The Theme

 ジャケットはマイルスと奥さんのフランシスのツーショット。二人ともとてもオシャレ。ジャケットデザインもブートレグとは思えない。