Mosaic / Art Blakey and the Jazz Messengers

 三管編成初期のジャズ・メッセンジャーズの作品。ファンキーかつモーダルな音楽性、奔放なソロワークかつ緻密なアレンジメント、豪放かつ繊細なバンドサウンドという様々な二面性を持った素晴らしいアルバム。
 Wayne Shorterの腕がめきめきと上がりつつあった時期のアルバムで、彼のソロはLee Morganとフロントを組んでいたころのぎくしゃくさがなくなり、この時点で彼自身としか形容しようのない個性満点のソロを確立している。収録曲はすべて魅力的なんだが、特にショーター作のは、上記の「ファンキーかつモーダル」「奔放なソロと緻密なアレンジ」などの要素をすべて兼ね備えており、テーマメロディの美しさも相まってエバーグリーンの輝きを放っている。