Bags and Trane / Milt Jackson and John Coltrane

 Milt JacksonJohn Coltraneの共演盤。かつてDizzy Gillespieのバンドで一緒だった二人がそれぞれスタイルを確立し、改めて共演という趣向。John Coltraneがシーツ・オブ・サウンドのアドリブによる圧倒的な存在感を見せつつあったころ、いわゆる筋金入りのビバッパーであるMilt Jacksonがこれにどう対抗するのか、というのが興味深いところ。
 結果として、質の高い、引き締まった共演となっており、大成功といえるだろう。Coltraneの演奏は確かにぶっとびつつある時期なんだが、Milt Jacksonの演奏に影響されたのか、あくまでコードの中で自在に歌う、というところ。決して失われない歌心が二人の共演を可能にしている。ドラムがConny Kayであるのが絶妙なバランスになっているな。
 曲別では、などアップテンポの曲は当然良いが、のくつろぎも捨てがたい。

Bags & Trane (Mcup)

Bags & Trane (Mcup)