Undercurrent / Bill Evans & Jim Hall

 今さら紹介するまでもないBill EvansJim Hallによるデュオアルバムの名盤。丁々発止のインタープレイが繰り広げられつつ、全体として優雅にして気高い音楽が成立している、という希有なアルバムだ。
 全曲が名演奏といって過言ではないんだが、あえて好みを挙げれば<I Hear a Rhapsody>あたりだろうか。前二曲はスタンダードで、特にのミディアムファーストのテンポによる解釈が素晴らしい。また、MJQのJohn Lewis作曲のは名曲の名演奏。John Lewisらしい美しいワルツなんだが、これはこの曲の決定版ともいえる演奏。

 本作の精神は、Michel Petrucianiライブ盤アルバム「Power of Three / Michel Petruciani」に受け継がれていると思う。両アルバムで素晴らしい演奏を聴かせるJim Hallは本当のマエストロだと思う。

UNDERCURRENT

UNDERCURRENT

<参考>Bill Evansとの共演から四半世紀後に、Jim HallはMichel Petruciani、Wayne Shorterと傑作を残す。Undercurrentが好きな方にお奨め。

Power of Three

Power of Three