Disney Meets Jazz / Gil Goldstein

 タイトルどおりのディズニー曲集。演奏者はGil Goldsteinのほか、John Patittucci。ゲストとしてRandy Brecker、David Sanbornらが参加している。
 ディズニーといえば有名なといったナンバーももちろん演奏されているんだが、面白いのは近年の、あまりジャズでは演奏されない曲が取り上げられているところ。
 はHerbie Mann(!)のフルートによる優しいバラード(ただしアドリブが少ないのは残念)。
 は有名なエレクトリカルパレードの曲。Gil Goldsteinの得意なアコーディオンによる演奏で、途中にMiles Davisの有名なリフが入ったり、意外にソウルフルになっているのが面白い。
 映画「アラジン」のテーマ<A Whole New World>はピアノトリオによる正統派の演奏。控えめながら良演。途中ちょっとエレクトーン発表会みたいになるけど。
 経緯はよくわからないが、なぜか演奏されているクルミ割り人形のもいい演奏。ロマンチックだ。
 最近はスタンダードが生まれにくくなったと言われることもあるが、ディズニーはスタンダードの生まれる良い土壌になっていると思う。このご時世でディズニーの映画音楽かよ、という難題に取り組んだ佳作といえるのではないだろうか。ふと思い出したように聞きたくなる、そんなアルバム。

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