Jazz Immortal / Clifford Brown

Jazz Immortal

Jazz Immortal

 Clifford Brownが西海岸のジャズマンと吹き込んだPaciffic Jazzレーベルの一枚。経緯はよく知らないが、Clifford Brownのオリジナルを中心に、当時のウェストコーストジャズ、それもビッグコンボといえる四菅編成(トランペット、トロンボーン、テナーサックス、バリトンサックス)のアレンジで演奏した面白いアルバム。Clifford Brownは活動期間が短く、当時は一般にはよく知られていなかった存在のはず。なのに、なぜこんな凝ったアレンジ・編成のアルバムが吹き込まれたのかは興味深い。共演メンバーもZoot Sims、Russ Freeman、Joe Mondragon、Shelly Manneと充実。
 演奏されるのは上にも書いたとおりClifford Brownのオリジナルで、。さらになどのスタンダード、といった控えめながらも粋な作品が演奏される。
 演奏時間はいずれも短いが、いずれの曲も充実したアドリブが楽しめる。どれもいいが、やはりなどの凝ったコード進行の曲は西海岸のジャズに映える。
 いわゆるBrown Roach Quintetとの違いで目立つのは、ドラムとベースがが目立たないこと。録音のせいもあるかもしれないが、この辺はやや物足りない人もいるかもしれない。もちろんきちんとツボを押さえた演奏はしているんだが、いかんせん線が細い。しかしそれを補ってあまりあるBrownのアドリブ、アレンジの楽しさは一聴の価値ありと言えるアルバムだ